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フルコンタクト空手100物語

前口上

こんばんは。

本気で本です。

前回の自殺100物語が好評? でしたので、100物語という名の掌編シリーズ第2弾です。

今回のお題はフルコンタクト空手。

僕は9才から武道をしておりますので、気がつけば武道歴そろそろ40年です。

奇妙だったり、摩訶不思議なことがたくさんある武道の世界をどうぞお楽しみください。

 

1.日本の実戦空手の実戦とは、ケンカのことである。

2.地上最強の空手は劇作家、梶原一騎の創作であり、自らそう名乗る空手流派はどこにも存在しない。

3.正しい正拳突きは素手でなければ打てない。

4.幾十、幾百とあまたに分裂、拡散したフルコンタクト空手団体の試合ルールを統一しようと生まれたJFKOだが、ルールは統一できても、団体の統合はできていない。

5.歴史的にみても調和や和合はフルコンタクト空手団体がもっとも苦手とする行為である。

6.実戦空手を謳うフルコンタクト空手には、その名に恥じない数の暴力犯罪による検挙者がいる。

7.顔面パンチで容易に防げるムエタイ風の脛で蹴るローキックは、あくまでフルコンタクト空手のルールで生きる技法でしかない。

8.相手の刃物が届く至近距離での足を止めての打ち合いは、フルコンタクト空手の伝統的な戦法である。

9.フルコンタクト空手とは手による頭部への攻撃を全面的に禁止した、頭部、金的、膝関節以外の箇所への掴みなし、突き蹴りの打撃で勝敗を競う競技ルールのことである。

しかし、そもそもこのルールの為に創始された空手流派はほぼ存在しない。

10.フルコンタクト空手ルールで試合をする流派は、採用している競技ルールの名称で、フルコン団体と呼ばれる。

11.黎明期の伝説的偉業である牛殺し、クマ殺し、100人組手を実践するものがほぼいないいま、それらの荒行で世に名を売ってきた極真会館の会員数が激減しているのは当然である。

12.実戦、フルコン空手団体は、関係者の逮捕者の懲役の合計年数を競い合えるほど反社会的だ。

13.自分の子供に実戦空手を学ばせる親にはまず自分でやれと言いたい。

14.フルコン空手には、格闘技世界一という言葉に反応する人間が多い。ルールの違う格闘技同士で強さをどう競えばいいのか、それはいまだに謎である。

15.本来、スポーツではない武道と体重は関係ない。大きくて強いことが善であるはずのフルコンで、最終的に体重が軽い方を勝ちとする体重判定があるのはおかしい。

16.フルコン空手は「先生が前科があると」いうことを、先生自身が自慢する。

17.武道をやりたいのか、格闘スポーツをやりたいのか、はっきりしないのがフルコンタクト空手。

18.他の武道、格闘技にケンカで勝てる!! と自慢するのがフルコン。

19.空手関係者は誰でも知っているが、数ある空手の中で、最もお金に汚いのはフルコンタクト空手である。

20.世界的組織の運営に莫大な金銭が必要になるのは自明の理なのに、組織として飲食業やスポーツジムなどのチェーンを運営して、公に認められる形で、流派、団体の生産力を高める努力をしないのがフルコンタイクト空手。

21.結局、極真会館総裁故大山倍達以上のスターを生みだせていないのが、フルコンもふくめた日本の空手界である。

22.大山倍達はフルコンの試合のための稽古をしたことはない。

23.大会で入場料をとり、試合のDVDなども発売しているのに、有名選手のネムーバリューが熱心な愛好者以外には皆無なのがフルコンである。

24.テコンドーとフルコン。何も知らずに子供が試合を観て喜ぶのは動きが派手なテコンドーである。

25.ブラジリアン柔術もフルコンも実際にケンカで使うには相手に近づきすぎるので、かなり刺される危険がある。

26.フルコンの道場で入門者に、ケンカするだけならボクシングの方が使えると、先生が説明するのはよくある光景。

27.キック・ボクシングのジムでは、ケンカではフルコンよりもキックの方が使えるとはっきり言う。

28.ケンカにルールがないのなら、空手なんかよりも、刃物を使う方がそりゃぁ強いでしょうよ。

29.フルコンのル-ルで鍛錬すると、そのままケンカで使っても、打たれ強い体と相手に大ケガをさせない技が身につく点で優れている。

30.殺し合いの生きた技を身につけたいのなら、道場やジムではなく、自衛隊か、どこかの軍隊に入るべきである。

31.フルコンの日本最大手、極真会館は、かって奥義として極真真剣白刃取りの演武を公開していたが、現在はしていない。やめて賢明だと思う。

32.フルコン各流派の型をみると、各流派の古来からの空手に対しての憧れや迷いがみえる。

33.かってフルコン各流派は、流派の個性をだすために、正拳の握りを変えたりして、どんどん空手から離れていったことがある。現在は各派ともずいぶん空手に戻った。

34.投げ、関節、絞め技も解禁して、頭部や腹部に防具をつけて全面的に打ち合うルールにすると、見ていて空手なのか、軍事訓練なのか、わからなくなる。

35.ルールのせいもあって、フルコンの空手家は、肘打ちの技法をほとんど使いこなせない。

36.突きや蹴りがあるから、投げ、絞め、関節技が生きる。その逆もしかりなのに、古くからの型が伝えるその技法をフルコンは忘れてしまっている。

37.手本通りのきれいな動きで、突きや蹴りを急所に極められると、瞬間、痛みよりも感動がある。

38.背足(はいそく、足の甲のこと)の.回し蹴りで正確に相手の顎を捉えると、どんな大男でもその場に倒れてしまうのは事実である。

39.本当に空手の技でケンカをしたいのならば、急所への一撃で相手を戦闘不能(失神)にできる技術を日々の鍛練で身に付けなくてはならない。

そのために、毎日の基本稽古は正解である。

40.急所への正解の一撃を探すために、フルコンルールの組手をこなすのがフルコンの組手の正しい姿だと思う。

41.柔道の投げ技できれいな一本を取れた時と、フルコンルールで空手の技できれいな一本勝ち(KO勝ち)した瞬間に味合う感覚は似ている。

42.フルコンとプロレスは、全身の筋肉量を増やして、打たれ強さを鍛える点で非常に似ている。

43.本当に空手の技が身につけば、ほとんどスピードとタイミングで相手を倒すことができるが、フルコンはあえてそれが多くの人には到達困難な場所であると認めている。

44.空手の型のおもしろさは、自分の体で偉大な先人が発見した技法の再生に挑戦できる点である。

45.空手、柔道、合気道、剣道、どれもきれいに技が決まった瞬間(多くの場合は立ち技の一本勝ち)はビジュアル的に美しい。現代総合格闘技であるMMA(ミックスドマーシャルアーツ)の試合の多くには、残念ながらこの美しさはない。

46.日常的にサンド・バックを叩く稽古をする空手は、フルコン空手が最初である。

47.間合いを大切に考える武道は例え実戦を謳っていても、対銃器ではどうしても不利になる。日本が古来から銃器の使用が自由な国であったなら、各種手裏剣や吹き矢、唾を使った戦術がもっと発展したと思われる。

48.スーパーセーフという本来は頭部を守るためのフルフェイスのヘルメット的な防具を互いに着用して、頭部を殴りあいKOを狙う団体が出現した時、フルコン空手は本当に乱暴だと思った。

49.スーパーセーフを着用しての殴りあいは、多くの選手にパンチドランカー症状や拳の負傷もたらしたうえ、日本ではあまり競技者は獲得できなかった。

しかし、このルールがロシア(旧ソ連)で人気を博したと聞いて、ロシア人恐ろべしと思った。

50.しかも、スーパーセーフは何度も着用しているうちに前面の強化プラスチック部分がもろくなり、割れる事故が発生する。

試合場で競技中に顔面への正拳突き(ストレートパンチ)でスーパーセーフを拳が突き抜いた瞬間に、一瞬、場内が止まった。

51.現在は防具は改良(強化)され、スーパーセーフは使われていないが、日本国内のこの流派の競技人口は増えていない。

52.フルコンでは顔面突きの反則は日常茶飯事であるが、故意ではなく膝蹴りが金的に入って結果として睾丸から出血したりする事故もたまに発生する。

53.平和な現代日本でそうまでしてフルコン空手をしなくてならない大きな理由の一つが、「男だから」なのは、フルコンがメジャーになれない原因でもある。

54.海外では、日本のフルコン空手の競技者たちが顔面アリのキックボクシングをしないのは不思議だ? と思われているフシがある。

55.実は、フルコン空手のくせがつくと、顔面への打撃ありのルールでは素人以上に勝ちにくくなる。

54.日本でフルコン空手に強い思い入れを持っているのは、40代以上の男性がほとんどである。

55.当たり前だが、世界的にみてフルコンタクト空手は日本人のごく一部に人気のあるカルト武道である。だから、オリンピック競技にも選ばれなかった。

56.他格闘技に挑んだりして、フルコン空手がその存在を必死にアピールするのは、そうしないと存在自体が消えてしまうからである。

57.世間的に有名になったフルコン団体正道会館は、かってK-1グランプリを生み出したが、館長が脱税で逮捕、収監、K-1ブランドは売却、正道会館自体も分裂してしまった。こうした一連の流れはフルコン空手の世界ではよくあることである。

58.なによりもアンタッチャブルな業界の空気がイヤでフルコンと距離を置く人は多い。

59.暴力や脱税などで、世間のルールを犯し、調査やペナルティ(罰金、懲役など)を受けていない団体代表が存在しないのが、フルコンタクト空手である。

60.ので僕も歳をとるほどにフルコンしてますと言えなくなった。

61.フルコンで頑張った競技者は意外に早死にが多く、そうした点からも健康にいいともいえない。

62.仲間や師匠を裏切り、金の横領、汚職といった逸話は、どこの団体、流派にも

山ほどあるのがフルコン空手団体。

63.新年早々、海に浸かり、上半身裸で正拳突きとか、火のついた板を割るとか、大道芸まがいのことで呼ばれるのがフルコン空手団体。

64.真冬に滝に打たれての稽古は、実は滝の水の冷たさで失神しそうなほどきついのだが、それが空手のなにを鍛錬しているのかはよくわからない。我慢くらべか?

65.山籠りもいまはほとんど行われない極真発祥のフルコンの荒行だが、いまやるとまず、世捨て人と言うよりも、社会不適合者的な側面がクローズアップされ、市の福祉課の職員が降りてきなさいと説得にくる気がする。

66.拳立てやスクワット、腹筋、背筋、ランニング等の基礎体力鍛錬を限界までやるのが好きで、そういう稽古を推奨する点がフルコンの好きなところだったが、2019年のいまとなっては、フルコンの師範にまで非科学的な稽古をするなと注意されます。

67.脱水症か、熱中症で動けなくなるまでサンドバックを打ち込んで、道場の床に伸びていたのは実はいい思い出。

68.フルコンのルールでは、気を抜けばケガをするのが初めからわかっているので、よほどのバカでなければ組手でケガはしない。

69.自分からケガをしたがっているやつは迷惑なので、フルコンはして欲しくない。

70.アヒル歩き、クマ歩き、ワニ歩き、カニ歩き、カエル飛び、エビ、生き物の名前がついた補強運動はすべてフルコンの道場でおぼえた。

71.極真会館、正道会館、士道館、白蓮会館、桜塾、大道塾、フルコンの流派名は、それと知らなければ、反社系団体のそれと間違えそうになる。

72.フルコンに長くかかわると、ほぼ必ず、その仲間の中に理不尽な死を迎る人間がでてくる。

73.マスクをつけてのミット打ちなど、非合理な特訓は、簡単に死を呼ぶ。

74.正拳や手刀での石割りは、空手の実力に関係ない。蹴りでのバット折りも。

75.スポーツの功績として世間からは認められず、その技を実生活で生かす場所もなく、はじめから自分がなにを求めているのか明確にしておかないと、フルコンをする意味を見失う。そんな人がたくさんいる。

76.千本突きや千本蹴りは、本人が苦しいだけの、本当に自分の精神力を鍛えられるよい稽古なので人気がない。

77.よって、その多くが武道カルト化しているフルコン団体に所属している中高年を信じてはいけない。

78.大山倍達の死後、極真が分裂してフルコン業界が大混乱に陥ったのは、ようするに、フルコン空手家たちがいくつになっても人と仲良くできないからである。

79.オリンピックでは世界の人に認められている空手とはどのようなものか、日本人にもはっきり示して欲しい。

80.オリンピックの空手が、大みそかの格闘技特番以上の視聴率を獲得することを望む。

81.いまさらですが、世界の大半の空手家が学んでいるのは、日本で言う寸止め空手である。

82.寸止め=メジャー。フルコン=マイナー、カルト。これが世界の常識なので、オリンピックの競技は寸止め空手。

83.空手は伝統的武道であり、その動きを体現しているのは寸止め空手であるという考えには一理ある。フルコンは直接当て合う以上、やはり形は崩れる。

84.選手同士は技を当てずに、競技を見ている審判達の判定で勝敗を決める寸止め空手に対して、直接当てるフルコンは、実戦空手を名乗った歴史がある。

85.韓国が国がかりで人気大衆スポーツ格闘技として完成させたテコンドーに、空手が勝てるとはいまさら思わない。空手を人気大衆スポーツ格闘技する気は日本政府にはないですよね。柔道も相撲もあるしね。

86.しかし、寸止め空手を認めたくない空気がなぜ消えないのかは、寸止めの組手競技を見れば誰にでもわかるだろう。やはり、あれは、格闘技ではない。

87.松井章圭館長率いる極真会館(株式会社)は、オリンピックに採用された寸止め空手に対して、長年の対立関係に終止符を打ち、和解を申込み、友好団体となった。

理屈上はこれで、極真会館からも寸止め空手の試合に選手を出場させ、オリンピック日本代表になれる可能性が生まれた。

これはオリンピックという国際的大舞台に自社の選手を送りだすための経営上の判断だと思われる。

ね、フルコンってうさんくさいでしょ。

88.フルコンは最大流派の極真会館がそんなふうなので、フルコン業界は、ますますカルト的になってます。

最大流派の極真会館以外のほとんどの流派、団体が集ってのフルコンの世界大会が、来年、オリンピックに対抗するように日本で行われます。しかし、これはオリンピックに観客動員&世間の注目で勝つのは難しく、かえって混乱を呼ぶので同じ年にやらんでもと思う。

89.フルコンの場合、社会的に認められていないので賞金付きの試合は難しい。大きな大会で勝っても得られるのは業界内の栄誉のみだったりして、カルト化に歯止めがきかない。

90.これだけ悪評があるのに、それでも互いに他流派、団体のアラを探して貶しあうのがフルコン。

91.全盛期には数誌あったフルコンの専門誌(月刊誌)が現在は一誌のみ、それもメインの読者は40代以上のフルコン経験者の男性。

92.何度かブームもあったが、歴史上、民放TVで定期放送されるフルコン番組が作られたことはない。

93.フルコン道場の経営は、月謝と審査料、合宿の参加費がほとんであり、経営努力とはそれらをいかに多くとるかである。

94.フルコンの師範で人間的に誉められ、称えられる人はあまりいない。

95.全流派、団体の女性スキャンダルがすべて明らかになれば、フルコン業界はおそらく崩壊する。

96.フルコン団体の分裂は、意外にも代表者同士の組手試合で決着が着くことはない。

97.偉大なチャンピオンに人望がないことが明らかにされ続けてきたのが、フルコンの歴史である。

98.公の場で試合をしないことで自分の価値を守ってきた有名流派の師範が何人もいるだけで、フルコンのうさんくささがわかる。

99.株式会社である以上、今後、極真会館が倒産した場合、やはり会社再生手続きを行ったりするのだろうか?

100.フルコンタクト空手の道にかかわるものが、こんなたわ言を100も書くのはけしからん!!  という意見はうさんくさくも正しい。押忍。

 

後口上

心は広く、目は高く、口は慎んで、が空手の精神だとは思いますが、40年近くも身を置いて、あれもこれも見てくれば、言いたいこともいろいろあります。

今回は100物語というよりもグチですね。

せっかく書いたので、公開しますが、フルコンタクト空手愛好家の方、気を悪くされたら、すみません。

僕も血も汗も涙も流してきました。

それでも、フルコンタクト空手は日本発のカルト武道として今後も残ってゆくと思っています。

なんとか族の舞踏とか、儀式みたいなノリで残り続ける気がします。

それでは、今回は以上です。

失礼します。

 

 

 

 

 

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